NPO法人Eyes

愛媛・高知で人材育成や地域振興に関わる事業をコーディネートしています。

世界のNPOスタッフに触れる。

こんにちは!Eyesたけしたです。

半年前のお話ですが、内閣府が主催する、

青年社会活動コアリーダー育成プログラムに参加させていただきました。

そのプログラムの全貌をまとめた報告書が最近

手元に届き、プログラムの様子を思い出していました。

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このプログラムでは大きく別けて、海外のNPOの現場に行く方法と、

海外のNPOスタッフが来日し、日本のNPOスタッフと一緒に意見交換を

する2つの方法で、各国のNPOスタッフの相互交流を図ります。

私は後者のプログラムに参加しました。

東京での2泊3日の研修の中で、

ドイツ・イギリス・フィンランドNPOスタッフと意見交換をしたり、

お互いの組織のあり方について学びあう時間を過ごしました。

この研修では、日本よりも進んだ海外のNPO事情をたくさん聞こう!

と思って意気込んでいましたが、なんせ英語が全く話せない私。。。

通訳さんが常にいるのですが

(中にはボランティアで女子高生通訳さんもいました!海外に住んでいたそうです。)

ランチの合間や休憩時間など、ふとした瞬間の時間も惜しいのに、

話したくても話せないという不思議なもどかしさを感じてました(苦笑)

とはいえ、議論の中で発見したこともあります。

その1つがこんなお話。

Eyesはボランティアスタッフがたくさんいます。

彼らは私たちの仕事をいつも手伝ってくれる。

学生スタッフが中心になって立ち上げを行ったこと、

現在もメンバーの割合として多いことが特徴のEyesを紹介しました。

ですが、参加者のみなさんは不思議そうな顔。

なんでボランティアがそんなところ(立場)にいるの?

ボランティアには何をさせているの?

と聞かれました。

私は、日常業務の中に関ってくれている、と説明しましたが、

どうやら腑に落ちない様子。

よくよく通訳さんに確認してもらうと、

海外の場合『ボランティアスタッフ』という言葉は、

日本で言う『理事』や『監事』または『評議委員』などを指すそうです。

なので基本的に立場も権限も自分よりもすごく上。

学生ではなく経営者陣や有識者といわれる方々をボランティアスタッフと称するそうです。

また、海外の場合はNPOに対しては職としての認識も

かなり浸透しているのでほぼ公務員と同じポジションで見られるとか。

その分、各NPOに対して評価する組織がしっかりと外部にあり、

「任意団体」ではなく公の組織や人によってきちんとした評価をクリアした

組織として位置しています。

日本のNPOでは、自分たちの思う事業を自分たちで

作っていくというイメージも強いですが、

今回参加されていたスタッフたちが所属するNPOは何百人何千人という

規模の組織ばかりでした。

フィンランドなどは、社会保障が充実している分、

NPOに対して行政からの助成・委託などが確保されており、

自主事業の確立よりも、その中でいかに事業の質を上げていくかが

当面課題となりうると言われていました。

日本では、いかに助成金に頼らず

自分たちで稼ぐ方法を見出すかということが課題になることが多いですね。

日本と海外の違いを知ることで、

NPOに対する固定概念や考え方の枠が外れました。

とはいえ、社会の中で課題とされるものに対して

向き合っていることはどの組織でも変わりない。

NPOだけではなく仕事に携わる人は世界中みんな、

自分の中の当事者意識ゆえに動けるんだなという

再確認の機会になりました。